女山大根の特長
女山大根の特徴
根と葉が美しい赤紫でアントシアニン系のポリフェノール群を含んでいます。繊維質が緻密で肉質は硬く、他の大根と比べ抗酸化作用と消化分解に優れ糖度が高い作物です。
情報機器を使う機会が多く目が疲れ、精神的なストレスが蓄積しやすい現代社会において、がんの抑制や生活習慣病の予防に効果があるといわれ、体を癒してくれる優良な食材として皆さんにお伝えします。
赤色は抗酸化成分のアントシアニン
この女山大根の赤い部分は、ポリフェノール群の一つであるアントシアニンです。このアントシアニンは、目を始めとする体の老化や種々の疾患に深いかかわりのあるといわれている活性酸素を除去する抗酸化作用が認められています。
代表的な作用として抗酸化作用、発がん抑制作用、風邪の予防、ストレス抵抗力を高める作用、皮膚粘膜の保護作用などがあります。また、大根にはビタミンCも含まれ別名アスコルビン酸と呼ばれています。
江戸時代より栽培されていた伝統野菜
江戸時代から作られてきた赤紫色の大根。多久市、JAさがなどの協力で約15年かけて復興してきました。現在は、復興の中心となった地区にある直売所『幡船の里』の会員ら約30戸で栽培しています。
通常の大根と大きく違うのがその大きさです。大きい物では長さが80cm、胴回りは60cmになり、重さは13kgにも育ちます。「牛に大根4本を背負わせて殿様に献上した。」との逸話や、多久の賢人の呼んだ詩歌も残っています。
糖度は青首大根に比べて1.5倍
女山大根は普通の大根と比べ、倍近い時間をかけ栽培するためか、青首大根に比べて1.5倍ほど糖度が高い大根です。
糖質が多いため、大根特有の辛みはほとんど感じることはなく、口の中でしみとおるように広がるやさしい甘みといえます。
天然の消化剤
各種酵素の働きにより、でんぷんやタンパク質の分解、脂肪分の分解を行い食物の消化を助けます。
【代表的な成分】
ジアスターゼ、ステアーゼ
ジアスターゼは、消化酵素のひとつで、デンプンやグリコーゲンを分解します。体内では唾液や膵液に含まれています。お米を長く噛んでいると甘く感じられるのは、唾液ででんぷんを分解し糖化しているからです。ステアーゼはタンパク質を分解します。
有機質肥料でゆっくりと育つ女山大根
害虫退治用の土壌消毒剤を使いません。だからちょっぴり見ばえが悪いときもあります。だけど、微生物が大活躍している有機質肥料で自然にゆっくり育ったぶんだけ、組織のひとつひとつが緻密で充実感たっぷり。
多久市は、周囲を山に囲まれた盆地です。そのため昼夜の気温差が大きく、美味しさ(甘み)が増大します。さらに生産エリアは、土壌に石がゴロゴロしていて水はけが良いという土壌特徴があります。大根は旨みを根にギュッと閉じ込め、濃い味に育ちます。
女山大根の生産期間と時期
栽培には、通常の大根と比べ倍近い時間がかかります。長い時間かけて土壌の養分と太陽の光、夏の暑さや秋の寒暖の落差、そして冬の寒さといった厳しさの中で育まれます。
夏の初めに作付けし12月初旬から2月にかけて収穫します。
たっぷり吸収、ホクホク食感
女山大根をおでんにした場合は、糖度が高い上に、肉質がしまっているので他の大根と比べてやや甘くホクホクした食感が楽しめるおでんになります。
なぜ大根は、おでんの具材としてよく使われるのか。熱することで消化酵素群が分解され、だし汁の吸着を妨げるものが無くなったことによって、だし汁を吸着します。このことで、だし汁のうまみをたっぷり吸収したおいしいおでんの大根に変身します。
多久市商工会
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