基礎編
Lesson 1
レイアウトの基本
Lesson 2
見出しで差をつけよう
Lesson 3
写真は重要なポイント
Lesson 4
校正について


企画編
Lesson 1
楽しい新聞作り
Lesson 2
新聞の方針は?
Lesson 3
バランスと書く視点
Lesson 4
取材方法を考える
Lesson 5
その他の提案
Lesson 6
アドバイス


Q&A


 
 学校新聞制作マニュアル > 基礎編

Lesson 1 レイアウトの基礎を覚えよう
 
良い企画・良い取材・良い原稿と材料が揃っていても、レイアウト次第でがらりと雰囲気は変わります。つまり、レイアウト作業とはその新聞を良くするための重要ポイントなのです。最近の学校新聞は、イラストや写真を自由な形で使用した個性あふれるものが数多く見られますが、まず、ここでは基本的なレイアウトの方法をご紹介します。
 
割付用紙を上手に使おう
 
   レイアウトにかかせない割付用紙は、文字数や行数が実際の新聞と同じものを使うと便利です。そして、原稿も同じ文字数の原稿用紙に書くことをお勧めします。それは、書いた原稿が実際の新聞に載せる時に、何行分のスペースを取るのかを計算しやすいからです。読者は、記事よりも、まず見出しや写真に目がいくのですから。記事をもう一度見直してみましょう。削っても意味がわかるならば、どんどん削って簡潔な文章に仕上げることも大切です。
 
安定した紙面づくり
 
 学校新聞をパッと見たとき、バランスがしっかりとしていて、安定した紙面だな~と思わせるには、紙面のどこが重要か、どこが目立つか、というポイントをどこに持っていくかが重要になります。言い方を変えれば、見出しや写真など視覚的に目立つものをどこに配置するのかということになります。ここでは、5つのパターンをご紹介します。
 
 
パターン1    
 図のように重要な記事から順番にA、B、C……と配置していきます。
 一般的な学校新聞の記事はタテ方向に読ませるというのが基本となっています。読む時に、ヨコに長く書かれているものより、ある程度読み進んでいくうちに下へ下へと降りていく記事の流し方のほうが読みやすいですね。パターン1は自然にタテ方向の流し方になるので、読みやすい基本型の一つなのです。また、このパターンでレイアウトする時のコツは、「カコミ」(ケイ線で天地左右を囲んだ記事)や「タタミ」(天地にケイがなく、左右か片方にだけケイ線をつける記事)といった《ハコもの》の位置をまず先に決めてしまうことです。その後、最初の方から記事を入れていけば、わりと簡単にレイアウトができます。
 
 
パターン2    
 重要な記事をY字型に配置する方法です。まず、目立つ見出しや写真をA、B、Cの位置におき、それから記事を流します。記事の流し方はパターン1を参考にしてください。
 
 
パターン3    
 このパターンは、パターン1・2のような記事を流していく「流し組み」に対して、「区画組み」と呼ばれる組み方の一つです。
 「区画組み」とは、一つ一つの記事をブロックを積み重ねたように、配置していく方法です。この方法は、キチンと区画した箱の中に納めていきますので、レイアウトの作業としては比較的簡単な方法だと思います。
 
 
パターン4
   
 この型は「見開きのページ」に使うとより効果的でしょう。2ページを視覚的に「倍の大きさの1ページ」としてレイアウトしますので、ワイドな感じを与えることができます。
 見開きの2ページには、ほかの記事を入れないで、1つのテーマで埋める特集記事に使うことも大切なポイントになります。
 
 
パターン5    
 パターン5では、ヨコ組みのレイアウトについてご説明しましょう。
 ヨコ組みのよい点をあげると、上下に目を動かすよりも、左右に動かす方が楽であること、英語や数字を使う時に書きやすいことが考えられます。また、ヨコ書きに慣れている私達には、ヨコ書きの文章が読みやすいということにも関係がありそうです。
 それでは、タテ組みとヨコ組みのレイアウト上での大きな違いといえば、タテ組みでは、ポイントを対角線上においたり、上下、左右に同じような見出しを入れないといった、非対称的な要素をもった組み方になります。しかし、ヨコ組みでは、どちらかというと整然と上下、左右が対称的になっているものが美しく見えます。ヨコ組みはタテ組みに比べて、行間を少し広くあけた方が読みやすいので記事の量は、若干少なくなります。
 
 
 いずれのパターンでレイアウトするとしても、全ページ同じやり方ではバランスが悪いし、おもしろみに欠けてしまいます。記事の内容に合ったレイアウトパターンを考える必要があります。また、ここであげたレイアウトは、あくまでも基本のパターンなので、この基本型を参考に独創的な紙面づくりを考えていきましょう。
 
次のようなレイアウトは読みにくいので、注意してください!
 
 レイアウトをしていく時には、いくつか禁止事項があり、これを無視すると、読者が読み間違いをする危険性があり、たいへん読みづらい新聞になってしまいます。ここでは、その禁止事項をあげてみました。
 

(1)
 
 記事は、ケイ線にぶつかって右下に降りて読むのが普通ですが、図のような場合では降りたところに写真があり、左下に進まなければならない。このような時には、写真を左に寄せてしまう方がよいでしょう。
     

(2)
 
 2つの記事が、次の段の最初の行でぶつかり合っています。下の段は、どちらの記事につながっているのかが、わからなくなります。写真をどちらかにずらし、ケイ線で区切ってしまうことで、2つの記事の流れをハッキリさせる方がよいでしょう。


(3)
 
 二段以上にまたがった記事で写真を飛び越して読ませようとすること。飛び越しにならないように、写真にぶつかったら下に流れるようにした方がよいでしょう。ただし、一段の見出しや写真はこの限りではありません。

     

(4)
 
 紙面の最下段に、二段以上の見出しや写真がくると、バランスが悪くなりますので、注意しましょう。
 
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